コラムリレー 003
2013.11.19




藤本竜汰さん 櫻井龍太郎さん

NPO法人
せたがやっこ参画推進パートナーズ



NPO法人せたがやっこ参画推進パートナーズはこどもや若者が地域で楽しく活躍できるようにすることを目指し、「せたさん」の愛称で地域に親しまれています。中学生高校生を中心として、こども・若者が大人のパートナーとして、共に社会を作っていける世田谷の街づくりを進めています。 居場所事業・中高生企画イベントなどの活動を中心に行い、二子玉川地域で駄菓子屋「おかしモ」を運営。
また、世田谷区の「中高生世代活動支援モデル事業」で世田谷区と協働し、千歳烏山で「オルパ」という中高生世代応援スペースを運営しています。
今回はそのNPO法人せたがやっこ参画推進パートナーズを運営する、藤本さんと櫻井さんのお二人にお話しを伺ってきました。

千歳烏山中高生
応援スペース「オルパ」って? 

「オルパ」は、千歳烏山駅南口から徒歩30秒、駅前商店街の中にあります。 オープン時間は平日15:00-20:00/土曜・祝日13:00-20:00/日曜11:00-18:00の、放課後や休日に利用しやすい時間に設定されています。
1日の平均利用者数は40人前後、文化祭のシーズンなどは60人以上にのぼることも。利用者の多くは千歳烏山周辺の学校に通う、中学生や高校生が多く、6月のオープンから利用者は増え続けています。

利用のためには会員の登録が必要。3回利用すると本会員カードが発行され、それまでは仮会員。館内の利用は無料。

「オルパ」の内部を探検!!

藤本さんの案内で「オルパ」の中を探検させて頂きました! 元銀行だった建物の中はとても面白いつくりになっていて、それらを改装し、利用しています。


「1Fは、受付とフリースペースになっていて、漫画を読んだり、ゲームが出来たりと自由にくつろぐことができます。2Fは応接室などに使われて居た部屋を自習室として利用しています。試験の期間が近くなると、多くの子たちが利用しますね。その他にも金庫室を利用した、ドラム等の貸し出し可能なバンド練習スペースやダーツが出来る部屋、大きな鏡のあるダンスレッスン室なんてスペースもありますよ。」

ダンスルームやバンドスペース等は事前に予約が必要。

街の「当事者」とともにつくる場の仕組み

オルパはオープン前から中高生の意見や要望を取り入れながら運営が行われており、中高生の「これほしい!」「これがやりたい!」の声を反映して部屋の使い方を決めました。また、地域の方々からのサポートもたくさん頂き、街とともにつくる場の仕組みが出来上がっています。


「区長から卓球台をプレゼントしていただいたこともあります。バンドスペースやダンススペースの楽器や機材、そのほかの家具等も地域の方から譲っていただいたものが多いです。」


オープン後も、普段利用してくれる学生からヒアリングを行い、運営に活かしています。


「オルパの運営は常連の中学生高校生の有志が行っています。月1回会議が開かれ、施設を利用する際のルールつくって、張り紙を掲示し、施設を利用した自主企画イベントの話し合い等を行います。夏には運営委員会主催で、地域の人も参加することのできるおばけやしきを開催しました。」

どんな人が運営しているの?

館内を案内していただいたあとは、理事長の櫻井さんも合流し、お二人へインタビュー。
まずは、これまでの活動について、特に「街」や「居場所」に興味を持ったきっかけや想いについてお話を伺いました。


「中学生のころは、地元の児童館をよく手伝っていた。そこで、年齢関係なくこどもを交流させるイベントを企画する、面白みを体験しました。高校生になると、年齢関係なしに寄り添っていられる居場所がもっとあるといいなと感じていました。」(藤本さん)


「教育委員会のジュニアリーダー出身 (現在:世田谷リーダースクール)キャンプリーダーや地域イベントのボランティアとして活動していました。その経験からやりたいと思ったことを実現するという達成感を感じ、自信を持つことができました。もっとこういう経験を中学生高校生にやって貰いたいという想いがありました。」(櫻井さん)


そんな、世代間の交流や居場所に関わる活動をしてきた2人が出会い、様々な活動をしていきます。


「大学生になり、今度は、自分たちのように、街で活動している中学生、高校生同士をつなげたい!そしてそれぞれが持っている願いや夢を実現するサポートがしたい!そんな想いのもと、NPO法人せたがやっこ参画推進パートナーズをスタートさせました。」
と当時の想いを藤本さんは語ります。

これからの街について、街づくりの担い手はどうやって育つ?

そんな、中高生たちの居場所を運営するお二人にこれからの街のあり方について、また継続した街づくりに必要な「街づくりの担い手」の育み方について伺ってみました。


「こども達に対して、“次世代の担い手”とよく言うが、“次世代”ではなく“今”だってつくることができる。若者だから・こどもだからできないのではなく、大人たち自身がそういう考えを変えて、こどもたちのための環境をつくっていかないと、街づくりの担い手は育たない。」
と、大人がこどもたちの声をすくい上げる大切さを櫻井さんは訴えます。


「今、自分は相談相手のお兄さんのような感じで、進路相談など受けることもあります。面接練習をしたり、大学選択についてのアドバイスも行う。ただ中学生、高校生の希望を叶えるのではなく「一緒にやる」ことが大切。子どもたちにとって「いい人」だけで終わらない関係性。あんな、いいことしてくれたから自分たちも一緒に何かやりたい!という気持ちを生むつながり。こんな関わり方を行える場所がこれからの街にも必要だと思います。」
と、オルパでの体験を交え、さまざまな中高生の居場所の必要性を語る、藤本さん。

終わりに

「街がこどもたちの未来を育み、こどもたちが街の未来を育む」そんな素敵なサイクルが行われる街の風景。そのためにせたさんでは、子どもたちのやりたいことが叶う居場所をつくる、そしてそれは、街に住む人々、大人、子供たち自身で一緒に作り上げていくもの。
そんな、今の街をつくって未来へ繋げていく街をつなげていく、街の居場所を感じた取材でした。